論文における良い文章作り―文法編(代名詞:先行詞・人称代名詞・関係代名詞)

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代名詞についても論文翻訳の上で再確認しておきたい文法です。代名詞は名詞にとって代わることはいうまでもありませんが、名詞を代名詞に置き換えるときには、数及び性の両方において先行詞と一致しなければなりません。また、代名詞には人称代名詞や関係代名詞があるので、各代名詞についての注意点などを確認してみましょう。

先行詞を明確に
it、their、itsなどの代名詞の使い方には注意が必要です。代名詞にすることで文章の中にある先行詞がどちらを指しているかわからなくなるからです。また、先行詞が単数あるいは複数によって次にくる代名詞もそれに合わせなければなりません。

<先行詞が不明確な英語の例文>
避けたほうが良い表現: The authors unravel the process of gathering information about diethylstilbestrol and disseminating it.
【ここで代名詞のitを使ってしまいますと、itがinformation を指しているのかdiethylstilbestrol を指しているのか不明確になってしまいます。】

望ましい表現: The authors unravel the process of gathering and disseminating information about diethylstilbestrol.
【このようにすれば、information about diethylstilbestrolを明確に示すことができます。】

<先行詞が単数か複数かで決まる代名詞の例文>
避けたほうが良い表現: A survey was given to each medical student and their spouses.
【ここで、theirを使いますと先行詞のeach medical studentが単数なのに後にくる代名詞が複数になっているため一致していない文章になってしまいます。】

望ましい表現: A survey was given to the medical students and their spouses.
【こうすれば先行詞と一致しますね】

人称代名詞
人称代名詞の使い方は翻訳においても難しいところです。特に、人称代名詞が前置詞あるいはto be動詞の後ろに用いられるときによく問題が起こります。人称代名詞の主格や目的格の正しい使い方を例文で確認しておきましょう。

<例文1>
目的格 Give the award to whomever you prefer.
主格  Give the award to whoever will benefit most.

<例文2>
目的格 Whom did you consult?
主格 Who was the consultant on this case?

<例文3>
-self, -selvesで終わる人称代名詞を主語として用いてはいけません。
誤: Bill, Martha, and myself attended the lecture.
正: Bill, Martha, and I attended the lecture.

このほかにも、間違いやすいものに、it'sとitsがあります。どちらが代名詞かは明らかですが、タイプミスなども含めてチェックを怠らないようにしましょう。

関係代名詞
関係代名詞も翻訳を学ぶ上できちんと押さえておきたい文法です。関係代名詞は、従属節において前の名詞について述べるときに用いられます。ですから、論文では多く使用されます。まずは、関係代名詞のthatとwhichの意味合いを確認しましょう。

  • that : 文の意味に不可欠なものを表現するときに使用します。
  • which: 単により多くの情報を加えるために使用されるので、文の意味には不可欠ではないものを表現するときに使用します。which節の前にはコンマを必ず付けます。
that や whichを使った例文をあげるのは非常に難しいので(どちらを使っても間違いではなく、どのように文章を印象ずけたいかにもよるため)ここではあげませんが、whichは文の流れを作りやすいのに対し、that.は一つの文章を簡潔で正確に述べる場合に適しているといえます。あいまいな文章、全体的なことについての説明はwhichが使われることが多いといえます。


 

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このページは、Ted Matsuuraが2008年10月16日 11:40に書いたブログ記事です。

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