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Tuesday, 04 November 2008 10:36 |
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LOOPの窓 「翻訳」といってもこの翻訳の世界は様々なジャンルに分かれており、翻訳会社だからといっ
てすべての翻訳を扱うわけではありません。弊社のように、企業や研究機関を対象に契約書や特許、研究論文、技術文書を専門にするところもあれば、専門書や
小説などの書籍翻訳、映画の字幕翻訳、音楽の歌詞翻訳など様々です。 企業や研究機関を対象にしていますと著作権そのものは依頼元の企業や研究機関にありますので、依頼された内容にいちいち翻訳者や弊社のような会社名がでることはありません。しかし、書籍や映画の字幕、そして歌詞翻訳では必ず
翻訳者の名前が著者名とともに連名されます。これは、著作権の対象となり、翻訳者は二次的著作物の著作者となり著作権を有します。 さて、この経済的権利である著作料ですが、売れれば売れるほど儲かることはいうまでもありません。翻訳の世界もピンキリですが、近年最も有名な翻訳者といえ
ば、松岡佑子さん。
ハリー・ポッターシリーズを翻訳した方です。彼女の印税は数十億と聞いたことがあります。全く羨ましい限りですが、現代だからこそ成し得たことのような気がします。個人的には彼女は単なる翻訳者というより企業家としてのセンスや先見の明があったのではないかと思います。そんな彼女もスイ
スでの豪邸住まいを優雅に楽しんでいるのかと思いきや、ご主人を亡くされたり、ハリー・ポッターの「不死鳥の騎士団」を翻訳している最中に父親を亡くされ
たりといろいろと苦労されているようです。しかし、それらの経験が翻訳にも生かされているとご本人のコメントを読んだことがあります。
最近、翻訳について興味のある記事を読みました。2008年11月1日の日本経済新聞に掲載された「源氏物語千年紀」についてです。
「源氏物語千年紀」というタイトルだけでもロマンを感じます。源氏物語が誕生して1000年を迎え各地で様々な行事が行われているほか、世界の源氏研究者
が様々な成果を発表しています。先日、文化勲章を受章したコロンビア大学のドナルド・キーン教授もその一人です。記事によると、源氏は英国、フランス、ロ
シア、韓国、スウェーデンなど二十以上の国や地域の言語に翻訳されており、現在もモンゴル語、ウクライナ語、エスペラント語が進行中とのこと。
源氏物語ともなると、原文を読み解くにもかなり専門的な知識がいるので、古典語を現代語に翻訳する「現代語訳」という作業が必要になります。現代語になった
源氏物語でも、更に外国語に翻訳するとなれば、歴史、美術史も含めかなり広範囲の研究をしなければ、美しいこの日本独自の物語を外国語に翻訳するのは難し
いことが容易に想像することができます。しかし、一方で難しいからこそやりがいがあり、日本独自の言語とそれにマッチした言語表現を生み出す喜びもあるに
違いありません。様々な研究者によって翻訳されているので、もちろんその翻訳者が二次的著作物として権利を持つのでしょうが、これだけの大作は国家レベル
のプロジェクトとして支えていくことも必要でしょう。 少し話はそれますが、源氏物語はこれだけ有名なのにもかかわらず、本格的なドラマや映画が少ない印象があります。また、美しい源氏を演じるため、映画やドラマの多くが女優に源氏役をさせています。紫式部役の吉永小百合と源氏役の天海祐希の「源氏物語・千年の恋」という映画がありましたが、ここでも源氏役が女優でした。美しい源氏というイメージから女性を起用したくなる気持ちもわかりますが、個人的にはやはり源氏は日本男児に演じてほしいと思ってしまいます。物語の中心は男女の愛憎劇なので、
NHKの大河ドラマなどでは扱いにくいかもしれませんが、これだけ世界で愛される古典文学であり、また多くの国で翻訳されているのなら、本格的な長編ドラマを作って世界に日本の文化をより強くア
ピールするべきだと感じます。これからは日本が何かと注目される時代が再びやってくる予感がするのは私だけでしょうか。。。
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